
対流型石油ストーブ「トヨトミ レインボーストーブ」を買いました。こんな感じのレトロなストーブが教室に置いてありましたが、こちらはパーソナルスペース向けの暖房能力です。
トヨトミ レインボーストーブの外観と基本スペック

購入した「トヨトミ レインボーストーブ RB-25F」です。サイズはW388×D388×H474.5mmで比較的小型なので場所は取りません。天板の直径は約16cm。重量は灯油タンク空で6.2kg。置き台部分は取り外し可能。震度約5以上で動作する耐震自動消火装置を搭載。画像だと分かりにくいですがつり手があって持ち運べます。カラーはホワイトです。
なお、現在(2019年11月)は新しい型番「RB-250」が発売されています。基本性能は同じようなので以下のレビューは参考になるかと思います。

灯油タンクは本体と一体型で容量は4.9Lあります。メーターが丸見えなので灯油残量を確認しやすい。灯油タンクは二重構造で転倒しても灯油がこぼれにくいそうです。
ストーブを点火するには、ダイヤルを燃焼方向に回した後、右側にある点火レバーを下げるだけ。乾電池をセットしておけば電池点火が可能です。

電池点火できないときは、ここを開けてマッチやチャッカマンで点火できます。

電池点火用に単二形乾電池2個必要です。乾電池は付属していないので別途用意しておくといいです。

給油口のサイズは直径2cmぐらいです。電動ポンプだと先端のノズルが太いと使えないかもしれません。その場合、タカギのポリカンポンプを使うと便利です。
給油口の汚れですが給油後に本体を移動すると発生しました。どうもタンク内の灯油が揺れることで給油口キャップからわずかに漏れるようです。ネジ式でがっちりはまるキャップではないので仕方ない。汚れはティッシュなどで拭けば簡単に落ちます。
トヨトミ レインボーストーブを使ってみた感想
暖房能力と燃焼時間
レインボーストーブは対流型の石油ストーブです。空気を熱して部屋を温める方式ですので、部屋の端っこより中央付近において対流を起こすように設置するのが理想。それでも温められた空気は上層にたまりがちですのでサーキュレーターがあると、部屋を満遍なく温めやすいです。
暖房能力はコンクリ9畳、木造7畳が目安です。私の部屋は古い家屋で四方襖か障子といった断熱性のかけらもない8畳間という環境です。その場合、フルパワーであれば部屋全体をほんわか暖めることができますが、シャツ一枚になれるような暖かさまではいきません。また、暖まるまでちょっと時間がかかる感じ。
燃焼時間はフルパワーで20時間ほど。パワーをセーブすると40時間ほどです。この手のストーブにしては50%もセーブできますので、部屋の環境などに合わせやすいと思います。
なお、最近気付いたのですが、ダイヤルを右にいっぱい回した状態でも、さらに右に押し込む余地があります。バネみたいな感じで元に戻りますが、それで火力を最大まで強くすることができます。
火力が弱すぎても強すぎても一酸化炭素やにおい、すすが多く発生するので注意が必要です。
周囲はほんのり暖かい程度
対流型のためストーブの周囲はほんのり暖かい程度です。反射式ストーブのように前方に熱が放射されるわけではないので、点火してすぐに暖を取るのは不向きです。ガラス外筒の影響もあるようで交換して暖かさを増すこともできるようですが。
周囲が暖かくならないのは、これはこれで便利です。周辺にモノを置いても熱で変形とかしないので比較的安全。近くにコードとかあっても設置できます。とはいえ、熱風が立ち昇っていくので、壁や棚などから離しておく必要はあります。取説によれば周囲50cm以上、上方1m以上は距離を置くことが推奨されています。

注意点としては、格子状のガードの上部付近は熱くなります。中央や下半分ぐらいは触ってもなんともないので油断しがちですが、熱せられた空気が出る付近のガード上部は触るとめちゃ熱いです。当然、天板も熱くなりますのでご注意ください。
なお、移動の際に持つつり手部分は、降ろしておけば熱くなりません。
点火・消火時のにおい
石油ストーブを使ったのがかなり前で比較できないのですが、点火・消化時のにおいはある程度はします。とはいえ、それほど強くにおうわけでもないので、使うのが苦痛になるほどではありません。
一般的には特に消火時がにおうと思いますが、レインボーストーブはにおいセーブ消火機能により、消火までつまみを回しても、1~5分程度かけてゆっくり消えていきます。そのためか、消火してもそれほどにおいは強くありません。
ただし、石油ストーブである以上、多少のにおいは発生しますので、においに神経質な方はやめたほうがいいかもしれません。
灯油タンク一体型の利便性
レインボーストーブは灯油タンク一体型です。灯油タンクは取り外せないので、灯油ポリタンクかストーブ自体を移動させる必要があります。室内で灯油がこぼれると大変ですし、満タンだとポリタンクのほうが重いので、ストーブ自体を移動させて給油することが多いと思います。
これは大変そうですが意外とそうでもありません。本体の重量は6.2キロでそれほど重くないし、給油後でも10~11キロぐらいです。距離が短ければそれほど大変ではありません。
また、取り外し式と違って、タンクをぶちまけたり給油口キャップで手を汚さずに済みます。「こぼれま栓」「よごれま栓」の取り外し式給油タンクでも、両方同時に機能が搭載されてはいないので、いずれかの欠点はあるわけです。
タンク一体型の場合、その欠点はないに近いです。ストーブ本体を倒すことはうっかりした程度ではないですし、給油口キャップの汚れはありません。持ち運びの重さを許容できるならタンク一体型は便利です。
微妙にレインボー

ガラス外筒のおかげで停電時やアウトドアでの照明代わりにもよさげ。レインボーというわりにはせいぜい5色ぐらいのしかも似たような色ですが、けっこう癒されます。
トヨトミ レインボーストーブが便利になるアイテム
給油はポリカンポンプが便利
レインボーストーブの給油口は狭く直径2cm程度です。電動ポンプで先端が太い場合、給油口に入らない可能性があります。そこで便利なのが「タカギ ポリカンポンプ」です。ポンプ先端の直径は約1.3cmですのでレインボーストーブで問題なく使えます。

「ポリカンポンプ」とは空気圧で給油できるポンプです。突起部分を10回ほどプッシュして先端のトリガーを引くと自動的に給油できます。勢いが弱くなったらまたプッシュすればOK。レインボーストーブだと満タンまで1~2分といったところ。
先端の「ガン」はトリガー式のためピタッと止まって灯油垂れもほとんどありません。給油が完了したら空気圧を抜くボタンを押します。ホース部分に残った灯油は、上にガンを持っていってトリガーを引けば灯油ポリタンク内に戻ります。ガン先端を収納できるパーツも付属しています。
ポンプは灯油ポリタンクに取り付けたままにしておくことができます。ポリタンクは口径50mmのものでないと取り付けることができませんので注意。大抵は口径50mmだと思いますが、65mmの場合は別売りの65mm用アダプターがあります。
電動オートポンプと似たような価格ですが、電池切れの心配もないし、ポンプを取り付けたままにしておけるので汚れません。灯油ポリタンクへの灯油の補充はもう片方の口から可能ですから、一度設置すれば外すことはないぐらいです。
実に便利ですが欠点がひとつあって、取り付けると高さが約59cmになってしまい、灯油ポリタンク自体の収納ケースに入らない可能性があることです。私は厚手のビニール袋に収納するだけで済ませましたが、すでに収納ケースがある場合はご注意ください。
[itemlink post_id=”2273″]レインボーストーブ用五徳
キャプテンスタッグのダッチオーブン用スタンドなんですが、これがレインボーストーブにジャストフィットするようです。
ストーブの天板にヤカンとか置くといつの間にか汚れがついていたりするのですが、これがあれば隙間が確保できるので汚れだけでなくキズの防止にもなります。
また、スタンドの径がストーブ本体と同じぐらいあるようで、モノを乗せるとき安定しやすいらしい。
[itemlink post_id=”2278″]しんなどの部品の交換
替え芯やガラス外筒など部品の交換が可能です。トヨトミのサイトやAmazonでも替え芯などを購入できます。替え芯の価格は2000円程度ですので「買い換えたほうがまし」ということにはならず長く使えるようです。
まとめ
以前はホットカーペットと電気ストーブだけで冬を乗り越えてましたが、寒さが厳しいと何もやる気がしなくなるので石油ストーブを導入しました。
断熱性がさっぱりな自分の環境だと、レインボーストーブだけではちょっと頼りない感じですが、他の暖房器具も併用しているので十分暖かいです。特にひざ掛け電気毛布はおすすめです。電気代も少なくて済みますし、電気ストーブやホットカーペットの出力を弱めることができます。
もっと強力な暖房能力が欲しいなら、木造17畳とかの上位の対流型石油ストーブもあります。ただし、高い暖房能力=灯油をたくさん使う=燃焼時間が短いということになります。かなり暖かくなるようですが、燃焼時間10時間とかそれぐらいしか持ちません。
レインボーストーブの場合は、燃焼時間20時間ぐらい持ちますし、火力セーブが50%まで可能なので40時間程度まで伸ばすこともできます。
給油回数が多いと面倒なのでパワーが強い対流型石油ストーブはあきらめましたが、当方の環境でもレインボーストーブと他の暖房器具を併用すれば十分暖かいので買って良かったです。
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